朝と夜で身長が変わるって本当?背骨と水分の関係から姿勢改善を考える

朝と夜で身長が変わるって知ってましたか?

「朝起きたときと夜寝る前で、実は身長が2cmほど変わっている」
そんな話を聞いたことはありますか?

これは背骨の中にある“椎間板”という組織の性質によるもので、
実は姿勢や疲労、さらには年齢による身長の変化にも関わる大事な話なんです。


背骨はクッション構造でできている

背骨は24個の小さな骨「椎骨(ついこつ)」が積み重なってできています。
それぞれの骨の間には、**椎間板(ついかんばん)**というクッションのような組織が挟まっていて、身体の重さや衝撃を吸収してくれています。

この椎間板の中心には「髄核(ずいかく)」というゲル状の水分をたっぷり含んだ組織があり、
これが水分を吸ったり吐き出したりしながら、クッションとして機能しているのです。


朝と夜で身長が変わる仕組みとは?

  • 朝の状態:夜の間に横になって休んでいるため、重力による圧力がかからず、髄核が水分を吸収して膨らんだ状態 → 身長が“高く”なる
  • 夜の状態:日中は立ったり座ったりしている時間が長く、重力の影響で椎間板が圧縮され、水分が抜けて縮んだ状態 → 身長が“低く”なる

この差は平均で1〜2cm。個人差はありますが、意外と大きな変化ですよね。


年齢とともに身長が縮む理由も実はこれ

年齢を重ねると、身体の水分量が減っていきます。
そのため、椎間板の水分保持力も低下し、元の高さに戻りづらくなるのです。

これが「なんとなく背が縮んできた…」という感覚のひとつの理由。

さらに、悪い姿勢や筋力低下で背骨の自然なS字カーブが崩れると、椎間板への圧力が偏って潰れやすくなるため、
放っておくと本当に身長が低くなったような状態が定着してしまうこともあります。


姿勢と水分の関係に注目しよう

このように、水分・椎間板・姿勢は密接に関係しています。

  • 座りっぱなしや立ちっぱなしによる過剰な圧迫
  • 猫背や骨盤の後傾による姿勢の崩れ
  • 柔軟性の低下による背骨の圧縮状態

これらを日常的に続けていると、本来戻るはずの高さが戻りづらくなり、疲労感やだるさにもつながります。


まとめ:正しい姿勢が“若々しい身長”を保つカギ

「寝る子は育つ」という言葉は、
もしかしたら水分と椎間板の性質を表していたのかもしれませんね(笑)

とはいえ、大人にとっても「よい睡眠・よい姿勢・よい身体の使い方」は重要です。

正しい姿勢を取り戻すことで、身長・見た目・疲れの軽減にもつながります。
「最近ちょっと縮んだ気がするかも…」と思った方は、一度自分の姿勢を見直してみてくださいね。