「痩せるために運動をしないといけないけど、長時間運動なんてしたくない」――とは思っていませんか?ダイエットの基本は食事が9割とは言われていますが、運動はとても重要です。活動代謝(運動などで消費するカロリーのこと)をあげずに痩せてしまうと、脂肪よりも筋肉が落ちてしまい、体重自体は減りますが、期待したボディシルエットではなかったり、リバウンドしやすい身体になってしまうことがあります。しかし、1日5分の運動時間で活動代謝をあげれるなら?今回は、短時間でも活動代謝を効果的にあげる方法をご紹介します。
1日の始まりに心拍数をあげよう!
心拍数が脂肪燃焼に大きく関わることをご存じでしょうか?心拍数の範囲を表すもの中に「脂肪燃焼ゾーン」という言葉があるほど心拍数と脂肪燃焼は密接に関わっています。短時間でも1日の始まりに心拍数をあげることで脂肪燃焼効果が期待できます。
脂肪燃焼ゾーンとは
最高心拍数(220-年齢)に対して約60~70%が脂肪燃焼ゾーンと言われており、30歳の場合だと心拍数が114~133bpmの範囲で運動すると脂肪燃焼効果が期待できます。
(計算方法)
- 最大心拍数の目安: 220 – 30(年齢) = 190 bpm
- 脂肪燃焼ゾーン(60%): 190 × 0.60 ≒ 114 bpm~
- 脂肪燃焼ゾーン(70%): 190 × 0.70 ≒ ~133 bpm
ここで大事なのが、脂肪燃焼ゾーンの範囲内で運動することではなく、運動に限らず脂肪燃焼ゾーンに収まっている時間をどれだけ増やせるかが脂肪燃焼には大切です。
1日の始まりに心拍数をあげる理由
1日始まりの朝などで心拍数をあげる運動を行うことで、短い時間だとしても以下の理由で心拍数が高くなりやすい効果が得られます。
- 交感神経の活性化:
運動は交感神経を刺激し、エピネフリンやノルエピネフリンなどのホルモンが分泌されます。これにより、身体は興奮モードになり心拍数や血圧が一時的に上昇します。運動直後はもちろん、回復期間中にもこのホルモンの影響で心拍数が高い状態が続くことがあります。 - EPOC(運動後過剰酸素消費):
アフターバーン効果とも言われています。運動後、体は酸素を多く消費して通常状態に戻ろうとします。この過程では基礎代謝が一時的に上がり、体全体のエネルギー消費が増加します。そのため、普段では脂肪燃焼ゾーンに届かない軽い運動中でも(家事や通勤など)、心拍数が高くなることがあります。 - 体温の上昇と循環促進:
高強度の運動により体温が上がると、体は余分な熱を放散し、筋肉への栄養供給や老廃物の除去のために血流を増やします。この状態では、低強度の活動中にも通常より高い心拍数で体温調整や循環機能を維持しようとするため、心拍数が上がることがあります。 - 修復プロセスのエネルギー需要:
筋肉の微細な損傷が起こると、その修復にエネルギーが必要です。修復や再構築を行う過程で、体はより多くのカロリーを燃焼し、代謝が上昇します。これが日常生活中の低強度活動でも、全体的な心拍数の上昇に反映される場合があります。
このように心拍数が高くなりやすい状態になると、いつもの日常生活動作をするだけで普段では痩せないような活動でもカロリーを消費しやすい状態を作ることができます。そのため1日のはじまりに心拍数をあげることが短時間の運動でも大きな効果を作る鍵となります。
どのくらいの心拍数をあげればいい?
短時間の運動でも効果は出せますが、運動自体は結構頑張る必要があります。目安としては高強度運動~最大心拍数を目指したいです。
- 低強度ゾーン:
最大心拍数の約50~60%
例)30歳なら 95~114 bpm
※ウォーミングアップやクールダウンに適しています。 - 中強度ゾーン:
最大心拍数の約60~70%
例)30歳なら 114~133 bpm
※脂肪燃焼や持続的な有酸素運動に向いています。 - 高強度ゾーン:
最大心拍数の約70~85%以上
例)30歳なら 133~162 bpm
※インターバルトレーニングや短時間での高いカロリー消費、心肺機能向上を目指す場合に推奨されます。 - 最大心拍数:
220-年齢
例)30歳なら190bpm
※身体への負担がとても大きいため無理をしない。
実際にどのような運動で心拍数をあげればいい?
インターバルトレーニングが習慣に取り入れやすくオススメです。インターバルトレーニングは、高強度の運動と低強度の運動や休息を交互に繰り返すトレーニング方法です。インターバルトレーニングで高強度なものは「HIITトレーニング」と言われています。
4分間のHIITトレーニング「タバタトレーニング」
タバタトレーニングは、20秒間の全力運動と10秒間の休息を1セットとして、8回セット繰り返すインターバルトレーニングで合計で4分間のトレーニングです。短時間で大きな効果が期待できるため、忙しい日常の中でも取り入れやすい点が魅力です。
1セット目:ウエストツイスト※その場で腰を左右に捻る動作で、ウエスト周りの柔軟性やコアを刺激するための運動です。
2セット目:ハイニー(高膝ランニング)※その場で足踏みするような動作ですが、膝を高く上げることで心拍数を急上昇させます。床に着く足音が気になる場合は、クッション性のあるマットを使用すると良いでしょう。
3セット目:スピードアームサークル※高速で腕を回すことで、肩や腕の筋力と心肺機能を鍛えるエクササイズです。
4セット目:バイシクルクランチ※仰向けで自転車を漕ぐように足を交互に動かしながら腹筋に刺激を与える、よく知られたエクササイズです。
これらの運動を2周すればタバタトレーニングになります。マンションでも行えるようジャンプをしない動作の運動をピックアップしました。ダイナミックに大きくはやく運動が適しているので慣れたらバーピージャンプやスクワットジャンプなどの運動を取り入れたいです。
タバタトレーニングをする際はYouTubeにある【タイマー動画】を使うととても便利です。
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注意点
- 個人差の考慮:
年齢や体調、運動習慣によっても適切な心拍数は異なります。初めて高強度運動を行う場合や健康に不安がある場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。 - ウォームアップとクールダウン:
急激な運動は体に負担をかけるため、必ずウォームアップ(低強度)で体を慣らし、運動後はクールダウンを行いましょう。 - 心拍数の測定:
スマートウォッチや心拍計などで正確な心拍数を把握し、目標ゾーンに到達できるように運動することが効果的です。慣れていない方は心拍数があがりづらいですが、まずは習慣にすることを目指しましょう。継続することで上がりやすくなります。
まとめ
1日のはじまりに心拍数をあげることはダイエットで活動代謝をあげる方法の中では、現状一番効果的な方法だと思っています。
僕自身、1日の活動代謝が筋トレの習慣があったのにも関わらず、平均200~300kcalでしたが、毎朝のタバタトレーニングの習慣を作った月から平均700~900kcalに増えました。
お客様でも1年継続した方は40kgのダイエットに成功し、3か月継続した方でもウエストマイナス13cm、体脂肪が8%も減った方もいます。
朝に時間確保したり、朝からの運動はつらいので嫌だなと思う方も多いかもしれませんが、時間にたいしてとても効率よく消費カロリーを増やせるのでぜひお試しください!