慢性痛に向き合ううえで、
「体を動かすのが難しい」「痛みが強くてリハビリできない」
そんなときに注目されているのがイメージ療法です。
実は、実際に体を動かさなくても、
「動かすイメージ」をするだけで脳は刺激され、
痛みの改善に役立つことがわかってきています。
この記事では、イメージ療法とは何か、
どのように痛みにアプローチできるのかをわかりやすく解説します。
イメージ療法とは?
イメージ療法とは、
実際に動かさなくても、脳内で「体を動かすイメージ」をすることで、脳や神経をリハビリする方法です。
たとえば、
- 足を動かすイメージをする
- 肩をぐるぐる回すイメージをする
- 階段を上るイメージをする
こうした「頭の中だけでの動き」を繰り返すことで、
脳内の運動指令系(運動野)や感覚系が活性化し、痛みや可動域の改善につながると考えられています。
なぜイメージだけで効果があるのか?
脳にとって、
「イメージすること」と「実際に体を動かすこと」はかなり似た反応を引き起こすことが、研究でわかっています。
具体的には、
- 運動をイメージするだけで運動野が活動する
- イメージ中にも神経回路が刺激され、可塑性(回復力)が促進される
つまり、
体を動かせなくても、脳はちゃんと「練習」できるんです。
これが、イメージ療法が慢性痛のリハビリに役立つ理由です。
痛みに対する脳の過敏さをリセットする
慢性痛では、脳が「痛み=危険」と強く結びつけすぎていることがよくあります。
イメージ療法は、
- 痛みなく動けた感覚を脳に刷り込む
- 「動いても大丈夫」というポジティブな神経回路を作る
ことで、
脳の過剰な警戒モードを少しずつリセットしていく効果が期待できます。
無理に体を動かして悪化させるリスクがないため、特に痛みが強い時期のサポートとして有効です。
イメージ療法のやり方(簡単版)
初心者でもできるシンプルな方法を紹介します。
- 楽に座るか、横になってリラックスする
- 目を閉じて、動かしたい部位をイメージする
- できるだけリアルに、動きや感覚を思い浮かべる
- 疲れたらすぐやめる(無理に長時間やらない)
1日2〜3分からでもOK。
「イメージできた自分を肯定する」ことが大切です。
完璧にイメージできなくても大丈夫
最初はうまくイメージできなくても、まったく問題ありません。
むしろ「なんとなく動いてる感じ」で十分です。
大切なのは、
脳に「動く=安全」という新しい感覚を少しずつ育てること。
焦らず、楽しみながら取り組んでいきましょう。
まとめ
イメージ療法は、
体を実際に動かさなくても、脳や神経に働きかけて、
慢性痛の緩和や可動域の改善をサポートする方法です。
体に負担をかけずにできるリハビリだからこそ、
「動くのが怖い」と感じているときでも、無理なく始めることができます。
できることを少しずつ増やしながら、
焦らず、自分のペースで脳と体を整えていきましょう。
応用で、姿勢が良くなる動きをイメージすることで姿勢改善+痛みの緩和効果も期待できます。
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